都内で開かれていた、気候変動や省エネルギー対策など都市共通の課題に取り組む国際会議(U20)が22日、閉幕しました。6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に向け「2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにする」ことなどを盛り込んだ声明を発表したのです。

 共同声明に先駆けた21日の会議で、小池百合子知事が「都内の排出量を実質ゼロ」の目標を打ち出していたが、共同声明にもこの趣旨が盛り込まれました。

 小池知事は22日、ともに会議に参加していたベルリンやローマの市長らと首相官邸を訪れ、G20の議長を務める安倍晋三首相に声明を手渡しました。

 日本国内で初めての開催となるU20は、20日に開幕。ベルリンやパリなど世界の主要26都市が参加したそうです。日本からは小池知事のほか大阪市の松井一郎市長らも出席しました。

 日本政府は温暖化防止のための枠組み「パリ協定」に基づき、2050年までに排出量の80%削減を掲げているが、共同声明では「野心的な目標と排出削減に向けた道筋の設定」を要望しさらに進んだ目標を打ち出した。

 声明ではほかに、省エネの促進のため「2050年までに再生可能エネルギーを100%に」「廃棄プラスチックの発生の削減」など、環境に配慮した都市づくりを提唱。女性活躍に向けて「性別による賃金格差の解消」「女性への暴力のない安全な都市の創造」なども記載されました。